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April 20, 2005

ちょっと待った!合併新市名 ③茨城県「つくばみらい市」に代案を提案する!

<合併新市名論評>

 ③茨城県「つくばみらい市」に代案を提案する!

平成17年3月27日 新市名を考える住民集会 於:伊奈町中央公民館
                 地名情報資料室・地名110番 楠原 佑介

合併市名はどう選択すべきか

 イ)合併町村に大小ある場合は大なる町村名を残せ」明治21年 内務大臣訓令 <大町村名継承原則>
 ロ)合併新市町村域により整合する名称を採用すべし <区画・名称の整合性原則>
 ハ)今後の行政中心となる小地名を名乗るべし <中心地名称採用原則>
   明治期に設定された県名は愛媛県・北海道を除き全部、中心城下町名・郡名・港町名を採用
 ニ)過去~現在まで当該地域に存在した地名から選択すべし <歴史的伝統的地名継承原則>

「つくばみらい市」のマイナス点を列挙しておこう

 ①新規命名の基礎点=0点
 ②地域の過去~現在の実情を反映していない  マイナス50点
 ③「つくば」も「みらい」もかな表記である点  マイナス50点×2
 ④「未来」という抽象語の時制用語 抽象語に場所特定機能はない  マイナス50点
 ⑤この1町1村の地が筑波郡になったのは近世初頭の郡域錯誤による  マイナス25点
 ⑥近世「筑波」郡域の全域から見れば数分の1が「つくば」を僭称  マイナス50

                         [総合評価]     -275点

愛知県「セントレア市」が廃案となったので、今回の合併新市町村名では段トツの最悪例になる!

 今回の伊奈町+谷和原村の場合、前記イ・ロ・ハは採用できそうにない。そこで「ニ項」を適用する

<歴史的伝統的地名の候補案>     新規命名でないから基準点100点

○「谷原(やはら)」(河野十四生氏案)
  [検証]・中世「谷原」は下総国相馬郡域の下流までを中心にした汎称だった点はマイナス  -60点
     ・近世の「谷原3万石」の称は相馬郡域の「谷原」を凌駕した  十30点
     ・寛永年間(1624~44〕の開拓による「谷原3万石」はこの地の歴史を十二分に語る  +30点
     ・新市域中、東部の台地は「谷原」には該当しない  -30点

                                                         [総合評価]   +70点

○「小貝」(楠原案)
  [検証]・河川名などの自然地名はその区域と市町村域が整合しないのは大きな欠点  -80点
     ・新市域はほとんど左岸だけ、右岸が欠けている分マイナス  -50点
     ・ただし、「川」を除外した語幹だけなら、混同の恐れは少ない +25点
     ・「小貝」という地名は流域には他に存在しない点もプラス点  +25点
                         [総合評価]   +20点
           *20点でも「つくばみらい」よりははるかにマシ

○「河内(こうち)」(楠原案) 古代~近世初頭まで合併2町村が属した郡名
  [検証]・近世以降、筑波郡に編入されたため実感に乏しい  -50点
     ・ただし、古代郡名は鬼怒川・小貝川にとり巻かれたこの地を表現したもの  +25点
     ・古代郡域の全体から見れば狭小にすぎる  -70点

                         [総合評価]   +5点

○「真幡(まはた)」(楠原案) 古代常陸国河内郡真幡郷はミノハタではなくマハタではないか
   [検証]・この郷名は中山信名ほかの『新編常陸国誌』・宮本茶村『常陸誌料郡郷考』以来、ミノハタと読まれ現・谷和原村の箕輪が遺称地とされてきた。吉田東伍『大日本地名辞書』も疑問符付きながらこれに従っていたので、我々(楠原・桜井ほか2名)の『古代地名語源辞典』も追従したが、今回あらためて検証しなおしてみると、やはり疑問。
      ・「真」の字をミに宛てる例は人名(名のり)には稀にある(「真」は「実」と類義)。
だが地名には見られない。「真」はやはりすなおにマの和訓と解すべきではないか。
      ・マ(真)は地名用例では「真っ直ぐ」のほか「真南」をも意味する(松尾俊郎説)とい
う。筑波台地が真南に延びた伊奈町南端部こそ真幡郷か。
      ・ハタ(幡)の字は古代地名では土佐国幡多郡ほか多数使われている。いずれも「端」の
意と思われるが、稀に「畑」もありうるか。いずれにせよ、筑波台地南端部に合致。
   [検証]・古代郷名考証として地理的合理性が十分ある  +50点
      ・今のところ楠原の新説で普遍性がない  -50点
      ・新市域と完全には整合しない(西部の低地部分が脱落)  -30点
          〃         (古代にはほかに大山郷も想定される)  -30点
      ・古代郷名のなかでは用字も良く、発音の音感も申し分なし  +20点
                         [総合評価]   +60点

      *この「真幡郷」については、楠原は全力を挙げてさらに検証を続行するつもり。
      *ここに掲げた以外にも候補名はあるはず。「つくばみらい」を阻止するため心ある住民はみんなで真剣に知恵をめぐらそう。

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April 18, 2005

いちゃもんのかみ・楠原佑介新刊『この駅名に問題あり』

◇楠原 佑介 新刊のご案内◇
 お待たせいたしました。いよいよ4月26日発売!
「この駅名に問題あり」  四六判 254頁 定価1,575円(税込み)
             草思社刊(営業℡03-3470-6565) ISBN4-7942-1401-4
  
   ……………………………………………………
ekimei <著者発能書き>
*「品川駅の南に北品川駅」
 「目黒ではないのに目黒駅」
 「目白不動から2・2㎞も離れた目白駅」
 「番町なのに市ヶ谷駅」
 「谷間でもないのに鴬谷駅」
 …東京周辺の駅名には摩訶不思議例がいっぱい。
*駅名自体が問題であるだけでなく、昭和40年代に行われた住居表示は駅名に合わせて新地名を設定したものも多数あり、「文京区大塚の北に豊島区南大塚がある」などという新たな問題地名例も発生している。
*我が国では明治以来、論理的整合性がある地名政策はついに検討・採用されることがなく、いつもその場限りの彌縫策が繰り返されてきた。駅名もまた、地名一般と軌を一にして目先の利害得失や空虚な発展願望のみによって命名されてきた。結果、地域の実態を示さないのみならず、地域史を歪め、住民の生活に混乱をもたらしかねない地名・駅名が多数出現している。
*この近代国家にあるまじき混迷のよって来る所以を追究し、我が国の官民とも今、何をなすべきかを考察し、その一案を提示した。
*東京近辺だけでなく、全国的にもさまざまな問題駅名例が多数ある。その具体例ごとに整理し原稿化しているが、本書は連作予定第1弾。
   ……………………………………………………

 『この駅名に問題あり』 目次

 序章 駅名はこれでいいのか――“何でもあり”の日本の駅名

 1 最初の鉄道駅名はパクリ(隣接地名借用)だった [品川]
   顔が三つある「品川」の不思議
   港区にあるのに、なぜ「品川」駅なのか
   品川宿が鉄道駅を忌避したというのは“つくられた伝説”臭い
   京浜急行が悲願とした都心乗り入れ [北品川]
 2 異議あり! 東急田園都市線の駅名選定
   不動産分譲のための駅名選定
   駅名を含めた総合的地名政策はついに検討されなかった
   改正法を骨抜きにしたのは誰か
   地名は多数決で決めてはならない
 3 中国では駅名是非論議が始まっている。
   中国では地名を変えるのが伝統だったが……
   駅名の誇大表示は国辱ものだ!

 Ⅰ章 駅名は誰のものか―施設名を駅名にすることの問題点

 1 駅名が訴えられた!
   寺院が都営地下鉄の駅名を訴えた!  [泉岳寺]
   公共目的なら他者の名称をパクって(無断借用して)も可とする論理
   あらゆる施設はいつか必ず移転する!
   駅名が施設名と合致していたのはたった2年9ヵ月  [都立家政]
 2 どうする? 東急東横線の実体なき駅名
   東横線は神奈川県側から伸びてきた
   日本型「田園都市計画」について
   軍施設に代わり学園の誘致へ――私鉄の新経営戦略  [学芸大学]
   縫れた糸はもうほどけないのか
   施設名に合わせた駅名改称が間違い   [都立大学]
   利用者アンケートで駅名の是非を決定できるのか
   駅名アンケート方式ははたして有効か
   両駅の駅名を元に戻す手順を伝授する   [中目黒]
   東横線にもあったパクリ駅名
 3 学校名を駅名とする愚
   学園誘致に失敗したのに「大泉学園」とは?  [大泉学園]
   学園都市計画と駅名は連動したか   [国立]
   駅名は大学の宣伝手段か
   「大根はイメージが悪い」という没知性的感覚!  [東海大学前]
   新幹線にも登場した大学名駅名  [本庄早稲田]
   地名+大学名略称のはらむ問題点

 Ⅱ章 東京都心のパクリ駅名

 1 駅名「新宿」はブラックホールか   [新宿]
   駅の設置場所は角村字渡辺土手際だった
   甲武鉄道電車線の新宿駅ホームは2カ所に分かれていた
   世界一の巨大連絡駅に発展したが……
   借用した略称の駅名が肥大し、地域史を破壊した
 2 山手線5駅も隣接地名借用だった  [目黒]
   現ルートになったのは村民の反対運動のせいか
   問題があったのは駅名選定のほうだ
   2カ所で「さんま祭り」が行われる珍風景
   当初、住民は「高田村停車場」と呼んでいた!  [目白]
   駅よりも西側に移植された「目白」の地名  
   混迷した「目白を希望する会」の訴訟事件
   設置場所は巣鴨村の内だった   [大塚]
   駅名が新たな問題町名を生み出した
   詐称の駅名をもとに地名も詐称された
   1㎞近く離れた名所の名を借用   [高田馬場]
   駅名を地名にするのは“本末転倒"もはなはだしい
   電車線複線化と同時に設置された新駅   「鶯谷」
   1㎞以上も離れた地に通称地名を強制移動
   駅周辺に“谷間"はない
   問違いは江戸文人の錯覚から始まった
 3 中央線4駅も地名と整合しないゾ
   代々木も場所違いの駅名である   [代々木」
   麹町なのになぜ「四ツ谷」駅なのか   「四ツ谷」
   ここは市ヶ谷ではなく番町だ   「市ヶ谷」
   番町に居て番町知らず
   なぜ、対岸の井泉名を駅名にしたのか   [御茶ノ水]
   お茶の水橋は文明開化のシンボルだった

 Ⅲ章 山手線駅名総点検

 1 東海道本線――新橋~田町
   橋の名が地名となるまで   [新橋]
   鉄道発祥地の「汐留」も江戸時代からの橋名・町名
   遠州浜松の名に由来するか   [浜松町]
   元は田園だった地につくられた新町   [田町]
 2 旧・日本鉄道品川線大崎~新大久保
   軍事と通勤の両面で必要となった新駅   [大崎]
   居木橋の地名は完全に抹消された
   先に「大崎」の名を取られてしまった駅   [五反田]
   空前にして絶後! ビールの銘柄が駅名になった   [恵比寿]
   日本鉄道駅から山手線電軍駅へ   [渋谷]
   私鉄ターミナル駅として大発展
   鉄道国有化直前の駆け込み開業   [原宿]
   原宿の「宿」とは「町場」のこと
   電車が走りはじめて電車駅が次々と開設された   [大久保]
   「大久保」の駅名は「百人町」とすべきだった   [新大久保]
 3 旧・日本鉄道豊島線――池袋~駒込
   常磐海岸線と晶川駅を結ぶ短絡線   [池袋]
   江戸の北はずれの地   [巣鴨]
   南北に長い駒込の地   「駒込]
 4 旧・日本鉄道東北線――田端~上野
   常磐線の分岐駅として設置された駅   [田端]
   日本鉄道・京成の日暮里駅設置の経緯   [日暮里]
   「大町名主義」の住居表示に異議あり!
   西日暮里の駅名は「新堀」または「道灌山」でもよかった   [西日暮里]
   上野とは、ごく単純素朴な地形地名にすぎない   [上野]
 5 市街縦貫線――御徒町~有楽町   [御徒町]
     鉄道と神田川水運の結節点   [秋葉原]
     鎮火神社の祭神は「アキバの神」なのに
     広漠として不便な「神田」の駅名  [神田]
     明治の悲願だった“東京中央停車場”   [東京]
   駅名「東京」は是か非か
   明治元年「東京」命名の経緯
   織田有楽斎の屋敷跡というのは疑問   [有楽町]

 Ⅳ章 駅名ミステリー・ゾーンを探険する

 1 北へ北へと移動する「横浜」駅の怪
   砂州の上の小漁村が大港町に発展
   横浜開港と<初代>横浜駅   [<初代>横浜]
   <初代>横浜駅はスイッチ・バック方式のターミナル(終着)駅だった
   横浜の駅名を北へ移動させろ!   [<2代目>横浜]
   <2代目>横浜駅は関東大震災で壊滅した
   横浜ユニ才ン・ステーションという発想   [<3代目>横浜]
   東横線「本横浜」駅の不思議
   本来の横浜から北へ7㎞も離れた「新」横浜駅   [新横浜]
   拡大しすぎた「横浜」の弊害
 2 「千葉」駅は流浪する   [千葉]
   半径2・5㎞以内「~千葉」「千葉~」駅が11駅   [本千葉]
   成田不動尊参詣のための短絡私鉄路線   [千葉中央]
                       [千葉海岸→西登戸]
                       [新千葉]
   輸送需要の変化に対応し国鉄千葉駅を移転   [西千葉]
                         [東千葉]
   玉突き式に変更された駅名   [京成千葉]
   駅名と町名が整合していないゾ!
 3 もうすぐ完成! さいたま市浦和の麻雀駅名
   浦和は政治都市として発展した
   日本鉄道浦和駅は中仙道から300m地点に設置された   [浦和]
   旧制浦和高等学校一つだけの“文教都市”
   一人歩きした“文教都市・浦和”
   駅弁大学あって駅弁なし
   京浜東北線の大宮延伸により、電車駅が新設された   [北浦和]
   空襲は免れたが、都市整備は遅れた
   南浦和駅新設の経緯   [南浦和]
   貨物線用に建設された武蔵野線   [西浦和][東浦和]
   東西南北すべて揃った冠称駅名は“世界初の快挙"か?!
   公募による“悪名"の選択   [武蔵浦和][中浦和]
   埼玉高速鉄道「浦和美園」駅から見えてくること   [浦和美園]

 Ⅴ章 つくばエクスプレスの駅名全検証

     こんな駅名はもう許せない!
 1 首都機能移転がもたらしたもの
   中途半端だった筑波研究学園都市計画
   60㎞圏まで拡大された東京通勤圏
   いくつもの課題を背負わされた新線計画
 2 未来志向が歴史と伝統を破壊する
   問違いだらけの駅名選定経緯
   地名を多数決で決めるのは野蛮だ
   心ある住民地権者の願望は無視された   [秋葉原]
   歴史を偽る駅名にするな   [新御徒町]
   街起こしを望むなら「浅草六区」の名を復活すべし   [浅草]
                             [南千住・北千住]
   始末に負えないニセ地名ばかりだ   [六町]
                     [八潮]
                     [三郷中央]
                     [南流山]
   こんな誇大表示は“物笑いのタネ”   [流山セントラルパーク]
   自然保護は大賛成、だが地名文化・歴史遺産を破壊するな!   [流山おおたかの森]
   ラテン語の原義による駅名なぞマッピラ御免   [柏の葉キャンパス]
   ご用済みの人為的名称を復活させるな   [柏たなか]
   抽象名詞を地名や駅名にしてはならない   [みらい平]
   破壊した緑の自然を謳うあつかましさ   [みどり野]
   古代郷名を捨てて公園名を採る脱歴史感覚   [万博記念公園]
   地域特定機能に欠ける駅名   [研究学園]
   そろそろ市名も駅名も漢字表記に戻すべき   [つくば]

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